あっという間に別世界!女木島を旅するコツ 予習ラジオ

高松港からフェリーで約20分の女木島。「バス利用時は時間に注意!」「コンビニがないこの島で持っていくべきものは?」「男木島と女木島、どっちを先に巡る?」島に通ってわかった注意点や、島内アクセス・飲食店などの基本情報、おすすめの過ごし方などをご紹介します。
しまたびのコツと合わせて予習しながら、素敵な島旅におでかけください。

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    島暮らしのアナウンサー

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鬼ヶ島のモデルとなった女木島

桃太郎伝説に出てくる鬼ヶ島のモデルとなったとされる島で、かつて鬼が住んでいたとされる鬼ヶ島大洞窟という観光スポットがあるほか、島じゅうで鬼のイラストや看板を目にすることができます。高松港から北におよそ4kmの場所にあり、周囲は約8km、人口は120人ほど。高松港から船でわずか20分の離島です。
先に述べた鬼ヶ島大洞窟は山の上にありますが、そのほかの観光スポットや飲食店は港近くの平地にあるため、徒歩かレンタサイクルで移動することができます。女木島はとくに冬に強風が吹くため、港近くの家の周りには「オーテ」という高い石垣が組まれていて、それが女木島の特徴的な景観となっています。オーテに囲まれた集落の道はとても細く入り組んでいるので、レンタサイクルで走る際は十分に注意してください。鬼ヶ島大洞窟までのバスは港から出ていて、バスのチケットも港の窓口で購入できます。バスはフェリーが到着する時間に接続しているので、フェリーを降りたらすぐにチケットを買ってバスに乗るのがおすすめです。
島内には宿泊施設と飲食店が数軒ずつありますが、繁忙期はとても混雑するため時間帯によっては入れないこともあります。島内にはコンビニがないため、万が一飲食店に入れなかったときのために、ちょっとした軽食を持って行くと安心です。高松港周辺で食事をテイクアウトして、女木島のビーチを見ながら食べるのもいいでしょう。また、自動販売機も少ないので、飲み水も多めに用意しておくと安心です。

帰りの船は大混雑!? 女木島旅の注意点

女木島行きのフェリーは、高松港から20分かけて女木島へ行き、そこからまた20分かけて男木島へ行きます。行きも帰りも、女木島は高松-男木島間の経由地点。つまり女木島から高松へ戻る船は、すでに男木島からの乗船客を乗せているんです。芸術祭期間中の週末などとくに混雑する時期は定員オーバーで乗れないこともあるので、できるだけ早めに港へ行って乗船の列に並んでおくようにしましょう。もし1日で男木島と女木島を回ろうと計画しているなら、午前中に女木島、午後に男木島を回った方が、帰りの船に安心して乗ることができるでしょう。
鬼ヶ島大洞窟まではバスが出ていますが、脚力に自信のある人なら徒歩やレンタサイクルでも上ることができます。ただし狭い急な山道で、バスも走っているため、徒歩でバスとすれ違うときや、自転車で下る際のスピードの出し過ぎには十分注意してください。また、島内の公共のトイレは4ヵ所しかありません。ほとんどは港やビーチ周辺で、洞窟への山道を登り始めたら山頂に着くまでトイレはありません。めおんの中でトイレを済ませておくなど、見かけたときに行っておくのがおすすめです。

高松から20分で行ける別世界、女木島の楽しみ方

女木島へ行くフェリーは「めおん」という名前で、赤と白のボーダーが印象的な船です。基本的にはこの船一隻で運航していますが、「めおん」の点検時や夏の臨時便が出るときなどは、普段は男木島に停泊している「めおん2」という船が出ることがあります。赤と白のツートンカラーがレトロな「めおん2」に乗れる機会はとても少ないため、すでに定期航路からは引退した船ですが、これに乗れたらむしろラッキーと言えるでしょう。
観光スポットである鬼ヶ島大洞窟は想像以上に広く、もしほかの観光客がおらず一人で入る場合は怖いと感じるかもしれません。洞窟内には鬼のオブジェが多数設置されているので、かつて鬼たちがここでどんなふうに暮らしていたのか、想像しながら楽しんでみてください。長い洞窟を出てすぐ振り返ると、頭上に見事な柱状節理を見ることができます。溶岩が冷えて固まったときにできるもので、太古の地球のエネルギーを感じられる場所になっています。また、洞窟の出口からさらに10分ほど歩くと、鷲ヶ峰展望台に出ます。360度の大パノラマで瀬戸内海の多島美を楽しむことができるこの展望台は、女木島を訪れたらぜひ行ってみてほしい場所です。
女木島は人口約120人、高齢者も多い島ですが、2024年、14年ぶりに島に赤ちゃんが生まれました。そのことを島じゅうの人が喜び、小学生になったら男木島の小学校に通わせようなどと、その子どものことをみんなが気にかける様子は、都市にはない島ならではのものと言えるでしょう。離島だからこそ、1人の移住者、1人の赤ちゃん、1人の関係人口など、1人が与える影響が大きいのかもしれません。高松から20分とはいえ、そこは人口120人の離島。そこに暮らす人たちの生活にまで思いを馳せながら、島巡りを楽しんでみてください。

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