歩いて迷って出会う島時間!男木島散策を楽しむコツ 予習ラジオ
高松港からフェリーで約40分の男木島。「想像よりも体力勝負!?男木島特有の注意点」「船を待つ長蛇の列…何分前に並ぶべき?」「コンビニがないこの島で持っていくべきものは?」島に通ってわかった注意点や、島内アクセス・飲食店などの基本情報、おすすめの過ごし方などをご紹介します。
しまたびのコツと合わせて予習しながら、素敵な島旅におでかけください。
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島暮らしのアナウンサー
まな
島暮らしのアナウンサー
まな
横浜出身。学生時代に訪れた瀬戸内国際芸術祭をきっかけに島に惚れこみ香川に移住・瀬戸内海放送に入社し、島のアート・伝統文化・生活など幅広く取材。2024年春から念願のプチ島暮らしを開始。
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島に住んでいた絵描き
ひな
島に住んでいた絵描き
ひな
大阪出身。美術を学んでいた大学時代、現代アートを学びたいと直島と男木島に移住。瀬戸内の島が好きすぎて、瀬戸内で働きたいという思いから入社。しまれびのロゴやイメージカラーなどのデザインから、島のいいところを表現するイラストまで幅広く制作。
高松港からフェリーで40分の場所にある、人口150人ほどの男木島。瀬戸内国際芸術祭2025では春・夏・秋のすべての会期で会場となっていて、現代アートもたくさんある島です。島の周囲は約5kmほどで、島内の移動手段は基本的には徒歩です。というのも、男木島は斜面に集落が広がっているため急な坂道が多く、道幅もとても狭い場所がたくさんあるからです。この坂道と、集落を支える石垣が男木島の景観の特徴の一つ。石垣のなかには、古くは江戸時代から残っているものもあるそうです。狭くて急な路地を歩いて散策するのはときに疲れますが、坂が多い分あらゆる場所から海が見えるのも男木島の特徴。男木島特有の石垣と、その向こうに広がる青い海、それらを切り取った写真は、栞にして持ち歩きたくなるほどの美しさです。
男木島には宿泊施設や飲食店も数軒あります。ただし、芸術祭期間中の飲食店はとくに混雑が予想されるので、早めに行く、あるいは可能なら予約をするなど計画的な行動をおすすめします。自動販売機も数台ありますが、人気の商品はすぐに売り切れてしまいます。男木島に行く際は、飲食店に入れなかった場合に備えて軽食を準備しておくこと、また、飲み物も多めに持参しておくことをおすすめします。
高松港と男木島を結ぶフェリーは予約ができないため、ハイシーズンは早めに乗り場へ行くことをおすすめします。また、高松港から男木島へ行くフェリーは途中で女木島に寄港しますが、高松と男木島の往復乗船券を買ってしまうと、途中で女木島に寄りたくても途中で下船できないので注意が必要です。1日で男木島と女木島の両方に行きたい場合は、往復ではなく片道の乗船券を購入しましょう。
また、集落には、道の脇に深い溝がある場所が多くあります。スマホを見ながら歩いたり、景色に見とれていたりして足を踏み外すととても危険です。男木島を訪れるときはスニーカーなど歩きやすい靴を履き、足元に注意して散策してください。
男木島の細い道は観光客も住民も歩いて移動する人がほとんどですが、ときどき郵便配達の小さなバイクが通ることがあります。そういう場合は道をゆずり、島のライフラインを大切にする行動を心がけましょう。また、ゴミをできるだけ持ち帰ることも島民の暮らしを守るために大切なこと。島はゴミの回収頻度が少ないため、観光客がたくさんのゴミを出すと島民の負担になってしまいます。共有のゴミ箱もほとんどないため、自分で出したゴミは自分で持ち帰るようにしましょう。
島を訪れたとき、見ず知らずの島民とすれ違って「こんにちは」と声をかけられた経験がある人も多いでしょう。男木島も、そんな親しみやすい温かい人がたくさん住む島です。とくに、細い道の多い男木島では、道ですれ違うときに声を掛け合うのは、お互いへの配慮から自然に生まれた習慣なのかもしれません。観光客にとっては、こうした何気ない挨拶によって「島の人が受け入れてくれている」という感覚が得られて、とてもしあわせな気持ちになります。
知らない人にも挨拶をする習慣のある男木島では、道端や港で偶然出会った島民と仲良くなり、島の暮らしのことなどをいろいろと教えてもらえることもあります。そうした島民との交流も、島旅の醍醐味の一つです。とはいえ、自分からはなかなか話しかけにくいという人は、「ねこポケハウス」に行ってみてください。「ねこポケハウス」は、男木島生まれ男木島育ちの「豊爺(とよじい)」が観光客のために自宅を開放している場所。ここに行けば、豊爺はもちろん、外国人観光客や東京から頻繁に男木島を訪れている人、ゲーム「サマーポケッツ」のファンの人など、さまざまな人と交流することができます。
男木島は猫がたくさんいる島としても知られています。地域の人がみんなでお世話している猫も多く、どの猫も人懐っこいので、猫が好きな人はつい写真を撮ったり触れ合ったりして時間を忘れてしまうかもしれません。猫との触れ合いに没頭するあまり、帰りの船に乗り遅れることのないよう気をつけてください。