島に一目惚れ!移住してわかった女木島の味わい方。 余韻ラジオ

女木島のビーチと景色に魅了されて“ここに住む!”と即決し、関東から女木島に移住した一人の女性。現在は夫婦で海を望むゲストハウス&カフェを営みながら子育てをしています。“女木島に来て人生が変わった”と目を輝かせる彼女は、島のどんな魅力に出会ったのでしょうか。お話に登場したスポットは、しまれびマップからご覧いただけます。

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    島暮らしのアナウンサー

    まな

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    女木島在住

    目加田 怜美さん

旅のスケジュールに余白を持つことで、島で過ごす時間がより豊かになる。

“のんびり”が、最高のぜいたく。

2019年に女木島に移住した目加田怜美さん。ビーチの目の前で営むゲストハウス兼カフェには、国内外からたくさんのお客さんがやってきます。
「ゲストハウスのお客さんは、のんびりするのを目的に来る人が多いんです。のんびり過ごしたいから、あえてオフシーズンの冬に来る人もいますし、直島や豊島でたっぷりアートを巡ったあと、最後に女木島でゆっくり過ごすという人もいます。まさに正しい女木島の過ごし方だなと思いますね」
そう話す目加田さん自身も島の自然を感じながらのんびりする時間が好きで、仕事の合間の休憩に海を眺めていたら気付けば1時間も経っていた、ということもあるそう。
「目の前のビーチからの景色がすごく好きなんです。海の向こうに高松の屋島が見えるんですが、この形が私の好きな海外小説の1シーンを思い出させるんですよね。この景色にひと目ぼれして、移住を決めたんです」

島を楽しむためには時間のゆとりが大切。

「滞在時間が長い方が、より島のよさが見えると思うんです。季節や時間帯によってまったく景色や雰囲気が違いますから。夜の景色もすごく素敵で、月が大きくきれいに出ているときは海に光の道ができるんですよ。月の色も、白っぽい日もあればオレンジ色のときもあるし、月が見えない日は星がきれいだし。島にいると、夜にたった一歩外に出るだけで自分がすごくきれいなところにいるんだって感じられて、しあわせな気持ちになれるんです」
観光で島を訪れると、帰りの船の時間が気になって意外とゆっくりできないことも。だからこそ、一日のスケジュールを詰め込み過ぎず、何も予定がない時間を作ることも大切だと目加田さんは言います。
「時間に余裕があれば、海を見ながらぼーっとする時間も作れるし、偶然出会った人とのおしゃべりも楽しめるでしょ。ただやっぱり、最初からそうするのは難しくて、ゲストハウスのお客さんでも『最初は瀬戸芸の年に来て、アートを見るだけで終わったから、2度目は瀬戸芸のない年にゆっくり女木島を堪能しに来た』という人もいます。きっかけはやっぱりアートで、アートがたくさんの人を呼び寄せてくれるんですよね。島々のアートを見て回るなかで、気に入った島があったら、次はゆっくり訪れてみるのがいいと思います」

島をより身近に感じるための秘訣とは。

「何度か島に行くうちに、地元のおじいちゃんやおばあちゃんと仲良くなると、その島がぐっと身近に感じられるようになると思います。そこに住んでいる人と仲良くなって、その人に会うためにまた行きたいと思うようになると、その島はもう特別。私もほかの島に行ったときにそういう経験があるんです。偶然知り合った方の家にお邪魔して、日記帳を見せてもらったりして。ただ観光するだけでは得られない、一生忘れない思い出になると思います」
瀬戸内国際芸術祭の作品のなかには、島民と一緒に制作したものもあります。2025年の女木島の作品にも、島民がそれぞれの家から持ち寄ったものを素材として作られた作品があります。
「自分が提供したものがどんなふうに作品に使われているのか気になるから、みんな見に行くんですよね。そして、島外から見に来たお客さんに『あれは私が持ってきたものだよ』って話しかけたりして。そういう、偶然生まれる交流をぜひ楽しんでもらいたいなと思います」

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